※当記事は6月11日時点の情報に基づいております。また、内容については政府発表の資料、および、関係各所へのヒアリングを行っておりますが、最終的には必ずご自身にてご確認ください。
いま、コロナ対策のため、
これまでにない
特別融資策
が打ち出されています。
そこでぜひ皆さんに
検討していただきたいのが、
この機を利用した
新規借入
および
既存債務の借換
です。
使い方は3パターン
1.今後の第二波に向けた資金確保
↓
もし必要がなかったとしても、
3~5年以内なら
ほとんどコストをかけず
返済(返金)することができる!
2.新規の設備投資のための借入
↓
いずれ買うつもりなら今がチャンス!
3.既存債務の借換
↓
既存の借入を
有利な条件で借り換えて
返済額ダウン!
いずれにせよ
リスクは最小限で
確実に平常時よりお得です。
5月の売上がダウン
しているのであれば、
確実に検討の余地があります。
では、実際どんな制度を使えばいいのか。
実は政府が作成したこんな一覧があります
(クリックすると経産省のページに飛びます)
以前よりはだいぶ
分かりやすくはなったのですが、
まだちょっと分かりづらい。
そこで、関係各所に電話するなど、
一つ一つ詳しく調べてみました。
結論から言うと、
最終的には
非常にシンプル
です。
早速それぞれのパターンごとに
ご紹介したいと思います。
パターン1:今後の第二波に向けた資金確保
あくまでも
念のための資金確保
なので、
ここで重要なのは
「無担保でも借りられる」
「もし不要になった場合でも低コストで返済できる」
と、コストやリスクが
最小限であることです。
となると、いろいろ制度がある中で
実はこの2つしか条件に当てはまりません。
(カッコ内は借入可能額です)
1.政策金融公庫(最大3,000万)
2.福祉医療機構(最大4,000万)
これらは
●無担保・無保証人
●一定期間金利ゼロ
●繰り上げ返済手数料無料
と、まさにパーフェクト。
(ただし政策金融公庫の場合
従業員5名以上の医院は
売上が前年同月比で20%以上
減っていることが条件。
従業員5名以下は条件なし。
また、福祉医療機構は個人・法人問わず
売上もしくは患者数5%減でOK)
厳密には、商工中金・マル経
といったものもありますが、
そもそも
商工中金や商工会議所との
取引がないとかなりの
時間がかかりそう。
(電話で質問した際の雰囲気でも「取引がないところはちょっと…」という印象)
こちらは、ご紹介や取引がある方のみ
検討するということでよろしいかと思います。
さて、では
政策金融公庫と福祉医療機構の
どちらで借りればいいのか?
条件面だけで見れば
やはり
福祉医療機構
が優勢です。
ざっと比較すると
政策金融公庫
↓
金利がかからない期間が3年
その後の金利が1.36%
に対し
福祉医療機構
↓
金利がかからない期間が5年
その後の金利が0.2%
ただし、ここで注意が必要なのが
福祉医療機構は
「保証人なし」の場合は
0.15%の金利の上乗せが
必要だということ。
そして、この上乗せ分は
金利がかからないとしている
最初の5年間もかかる
ということです。
つまり、保証人なしの場合
最初の5年は金利0.15%
6年目以降は0.35%
となるので注意が必要です。
とはいえ、
金利はわずか0.15%ですから
1000万円借りても、
利息は年間15,000円です。
もし、6年目以降も借り続ける
可能性があるなら、
金利1.36%の政策金融公庫よりも
0.35%の福祉医療機構が確実に有利です。
ちなみに、
融資実行までの期間は
福祉医療機構
2ヶ月以上
政策金融公庫
1ヶ月~2ヶ月程度
とのことですので、
早めに資金を確保したい方は
ご注意ください。
続いて
パターン2:新規の設備投資のために借りる
パターン1と似ていますが、
こちらは
短期で返済することは
前提としていません
ので、
ズバリ金利が重要
になります。
この点でもやはり金利0.35%の
福祉医療機構が第一候補
になりますが、もう一つ考慮に
入れていただきたいのが
セーフティネット4号
セーフティネット5号
危機関連保証
の3つです。
3つもあってわかりにくいですが
これらの共通点は
「信用保証協会の保証」を使って
民間の金融機関から借りる方法です。
一体何が得なのかというと、
まずは無担保・無保証人で借入れられること。
さらに、
・個人事業主で売上ダウン5%以上(前年同月比)
・法人の場合は売上ダウン15%以上(前年同月比)
この条件を満たせば、
保証料がゼロ!
しかも
金利が3年分ゼロ!
となるのです。
(※法人の場合5%~15%の売上ダウンの場合は保証料が半額になる。金利ゼロは未適用)
実際の金利は
借り入れる銀行
によって変わります
ので要問合せです。
また、
繰り上げ返済の
手数料も銀行によります。
ちなみに、
私の知り合いはこの制度で
地方銀行から3,000万円を
金利1%で借り入れました。
保証料約180万円が無料。
金利も3年間ゼロです。
政策金融公庫の金利が1.36%なので、
繰り上げ返済の手数料の有無を
気にしないのであれば
こちらの方が有利な場合もあります。
さて、話は戻って
セーフティネット4号
セーフティネット5号
危機関連保証
の違いですが、
これらは「売上ダウンの大きさ」
による違いです。
セーフティネット4号…20%以上
セーフティネット5号…5%以上
危機関連保証…15%以上
単純にいえば、これらによって
金融機関の金利等の貸し出し条件が
異なってきます。
もちろん条件は
金融機関ごとの
判断になりますので
こちらも要確認です。
(とはいえ、千葉の某地銀に問い合わせたところ「それほど大きな差はない」ということでした)
さて、最後に
パターン3:既存債務の借換
まずそもそもですが、
仮に2000万円の借入残で
10年の支払期間が残っているとすると
もし借換で1%金利 が下がれば
およそ100万円の節約になります。
ではどうすれがいいか?
こちらは非常に単純で、
今借りているところに相談すること。
これだけでかなりの確率で好条件で借換ができます。
(もちろん売上が下がっていることが前提ですが)
・政策金融公庫
・福祉医療機構
・信用保証協会の保証を使った借入
これらは原則
上記で説明した
新規借入と同じ条件で
借換ができます。
上記に当てはまらなくても、
政府から金融機関への対応要請が
出ているので、とりあえずは
一度相談してみることをオススメいたします。
最後に。
わずか5%程度の売上ダウンで
これだけの優遇を受けられるのは
今後二度とあるかわからない
本当に希少な機会です。
大半の先生が当てはまると
思いますが、
去年の5月より売上が
下がったという先生は、
まずはそのダウン幅をチェック。
もしその幅が5%以上なら、
ぜひこれらを検討してみてください。
なお、この記事の内容は
弊社が独自にインターネット上の資料や
関係各所に電話にてヒアリングした結果に
基づいております。
内容については
十分なチェックをしておりますが
お借入の際には、必ずご自身でも
ご確認の上ご利用ください。
では!
2020年6月11日 15時20分