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2018年版 超音波スケーラー比較 ④オサダ(エナック)編

超音波スケーラー比較、最終回はオサダのエナックです。こちらもまたメーカーのこだわりが他社とは違って、なかなか面白かったです。

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Written by
鶴岡 克人

 

 

 

超音波スケーラー比較、いよいよ最終回です。

 

 

今回はオサダのエナックをご紹介したいと思います。

 

 

操作性を体験できるエナック。次はこれを持っていこう

EMSのピエゾン、ナカニシのバリオスと同様、根強い人気のあるオサダのエナック。ブースを覗いてすぐ気付いたことは「スケーラーの体験」ができることでした。

 

 

ここまでのヒアリングを通して強く感じたのは、スペック上の違いはいろいろあれど、やはりその操作性についてはいくらカタログを眺めていてもわからないということ。

 

スムーズな除石のために、各メーカー独自で様々な制御を行っているようですが、これはもう、説明されるより使ってみたほうが早い!

 

 

その辺りをオサダさんはよくわかっているようで、

 

「とりあえず今ここで触ってみて!そうすれば分かってもらえるから!」

 

という声が聞こえてくるようでした。

 

そして、その体験法も工夫を凝らしています。模型に人工歯石をつけて、それを取るというパターンもありますが、エナックのブースに置かれていたのはスケーラーの研修でも使われる「うずら卵」

 

 

うずら卵は歯質よりはるかに壊れやすいので、当然、力を最小限にする必要があります。しかしそれでも、素人の私がやっても表面の模様がどんどん取れる!

 

もちろん、他社製品と比較したわけではありませんが、エナックがその繊細な制御に自信をもっているのは間違いありません。患者さんへの負担を考えると軽く取れることは非常に重要ですね。

 

 

ちなみに、各超音波スケーラーの使用感を知るには、各社からレンタルするか、使っている知り合いのところで試すしかありません。

 

ただ、それも面倒だ、ということであれば、「うずら卵」をもってデンタルショーに行くのも悪くないかもしれません。

 

もちろん、顎模型に人工歯石をつけて持参するのもいいですが、今どきの超音波スケーラーなら、パワーをあげてガリガリやれば取れるのは当然。それよりも「患者さんへの負担の軽さ」を重視するのであれば「うずら卵」を持ち込んで確認するのがベストかも。ただし、「変わった人だ」と思われるのも確実ですので、そこは我慢です。(来年試してみようかな…)

 

 

 

 

ズバリ。エナックはここが違う!

ラインナップはシンプルに2つです。

 

 

①「エナック11W」(定価286,000円)
→ボトルタイプでエンドも対応

 

 

 

②「エナックf」(定価226,000円)
→ボトルなし(給水 のラインが必要)でスケーリング専用、小型軽量

 

 

 

 

そして、恒例の質問をしました。

 

 

「エナックが他社と一番違うところは?」

 

 

ズバリ、その答えは

 

 

「チップとハンドピース!」

 

 

でした。

 

 

チップに関してはEMSとは正反対ですね。

 

EMSは「必要なチップさえあれば、数がたくさんあってもしょうがない」というスタンス。一方、ナカニシ、オサダは「細かく用途別に分けたチップ」を用意することで、スケーリングやSRPからエンドまで、それぞれにおける様々な状況に対応できることを「差別化」の重要ポイントと考えています。

 

 

エナックではよく使われるチップをこのようにわかりやすく展示してありました。もちろん、他にもさまざまなチップが用意されています。

 

 

 

 

また、ハンドピースが軽いことも売りのひとつだそうで、DHの評判はとてもいいとのこと。

 

 

29gは競合他社のなかでも最軽量の部類だと思います。

 

特に「エナックf」は本体の操作もシンプルでわかりやすく、また色が選べるのも特徴の一つ。女性目線での開発を重視していることが伺えます。根強いファンがいるのもうなずけますね。

 

 

以上、エナックの取材レポートでした。

 

 

 

お詫び

実は、ユーザーの多いキャビトロン・スプラソンもぜひ取材をしたかったのですが、今回はCTなど他の取材の関係で時間がなくなってしまいました。

 

とくにキャビトロンは今年「キャビトロンタッチ」というタッチパネル操作式の商品を発売しており、タッチ式であることにどういったメリットを感じて開発したのかぜひ聞きたかったので、非常に残念でした。来年またデンタルショーに行く機会があれば、うずら卵を持参して訪問してみたいと思います。

 

 

まとめ

さて、全4回に渡ってお届けした「超音波スケーラー比較」ですが、いかがでしたでしょうか?各社開発の方向性に違いがあり、なかなかおもしろい結果となりました。

 

「ピエゾン(EMS)」
→老舗として最先端の機能を追求!値段は高い!

 

「バリオス(ナカニシ)」
→ピエゾンの機能に追従しながらも、メンテナビリティーを高め、さらに多彩なチップを準備。何よりも、それを安価で提供!

 

「エナック(オサダ)」
→女性ユーザー目線で開発。ハンドピースも軽く、本体もシンプルで見た目もかわいい

 

どれをとってもすばらしいものですが、あとは既述のようにとにかく使用感が重要患者さんへの負担はぜひ考慮していただきたいところです。購入の際はぜひそれぞれテストして頂きたいと思います。

 

 

 

じゃあ、みんなは実際にどれを使っているの?

さて、超音波スケーラーを選ぶ上で、ぜひ知っておきたいのが、実際に皆さんがどのメーカーの超音波スケーラーを使用しているのか?

 

実は、現在開催中の「2018歯周病予防セミナー」にて、「超音波スケーラーに関するアンケート調査」を行っており、すでにおよそ200の医院にご協力いただいております。

 

こちらの結果も、ポジデン内にてご紹介していきたいと思いますので、ぜひ購入の際のご参考にしていただければと思います。

 

 

では!

 

 

シーエイチアイ
鶴岡克人

 2018年11月11日 15時01分

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