
「医療法」の広告規制を受けないホームページですが、どんなものでも、規制がないと「やりすぎ」な人が出てくるのが世の常です。
そこで現在、厚生労働省で「医療機関のホームページ」に関するガイドラインをつくっています。どうやら遅くても9月中には内容が固まるみたいです。
(2012年6月29日の検討会による「ガイドライン案」をみるには左の画像をクリックしてください)
内容が固まったら改めて詳しく解説しますが、その前にひとこと。
このガイドラインは大した効力を持たないだろうと推測します。
わかってはいたことですが、念のため厚労省に電話確認したところ、「罰則」はないそうです。
じゃあ、どうやって実効性を持たせるのかたずねると「関係各所にお願いする」のだとか。ここでいう「関係各所」とは、「医師会」「歯科医師会」「地方自治体」だそうです。(さらに言えば、電話に出た方は「任意でお願いすることなので…」と、および腰な印象でした)
おそらく問題を引き起こしている人たちの多くは、歯科医師会には所属していないでしょう。
お役所から通達がきても、「ちょっとマズいかな」と思いつつ、まずは周りの様子を伺う。
でも、みんながお互い様子を伺ってるから、誰も何も修正しない。
結局はガイドラインに違反してても、ほとんどがそのまま。
患者さんのためにガイドラインを設けるのが大事なのはよくわかります。
でも、実効性を持たせるのに「関係各所任せ」っていうのは、どうにもお粗末。
「悪いやつを退治する」のが目的なら、まず「どうやって実効性を持たせるか」を考えるべきでは?
(まあお役所なので、もともとの目的が違う可能性も大きいですが…。)
結局効果があるのは、すごく正直な方と、歯科医師会所属の一部の先生だけでしょう。
そうなると、むしろ「派手なホームページ」がより目立つようになって、結果的にもっと多くの患者さんがそっちに流れる可能性もゼロではありません。正直、もっと患者さんのことを考えてほしい…。
2012年8月22日 11時53分